academia_kv_0817.jpg

2020年9月からJAPAN CLOUDは「“外資SaaS”マーケター養成講座」を開催しています。9月7日にそのオープニングイベントとして行われたオンラインセミナー「外資SaaSマーケターのキャリア」では、前編に続き3人のマーケターが立ち上げ期にやってきたことを振り返りました。

講座のプログラムや講師の略歴は公式サイトをご覧ください。
公式サイト:https://www.japancloud.jp/academy-5days

​目次

 

成長期に向けて求められる道筋を付ける役割

小関

柿野さんにもう少し聞きたいのですが、コンカーに入社して最初にやったことは何ですか。

柿野

最初はCRMシステムのデータ分析作業から始めました。顧客単価、販売数量、販売目標と調べていくと、明らかに目標達成が難しい。改善できるドライバーは顧客数を増やすか?顧客単価を上げるか?製品特性とスタートアップで営業リソースが少ないこともあり、顧客単価をあげる取り組みを進めていきました。ツールの良さというより、お客様にとっての価値とは何か?を再定義する必要があります。社長(三村真宗氏)に頼んで、入社すぐにコンカーのDNAを理解するために米国本社に行かせてもらいました。本社の経営陣の考えや現場社員との交流を深めていくにつれ、製品やサービスの本来の良さとポジショニングのイメージが湧いてきます。そこでの学びを生かし、本社スタッフの支援も受けながら、日本市場にあったポジショニングの再定義やメッセージやコミュニケーション戦略の組み直し、マーケティング基盤の整備などを積み重ね、ようやくビジネスが軌道に乗り始めました。

小関

営業部門は往々にして本社との結びつきは強くありませんが、マーケターが入社したことで、データの可視化や仕組みができたわけですね。では、SaaSの会社のマーケターになって、キャリアの可能性はどう広がったと思いますか。さらにこれから何をやりたいと考えていますか。

大徳

SaaSの会社ではマーケティングの中にBDR(Business Development Representative、インサイドセールス)がいます。マーケティングだけでなくBDRも、そこから営業につながるところも見ないといけない。視野が大きく広がったと感じます。柿野さんと同じで、私もキリバ時代は1人目のマーケターだったのですが、スタートアップが成長する過程を経験し、どんな小さいスタートアップでもやっていける自信を得ました。今はビジネスを大きく成長させることにやりがいを感じています。

小関

マーケターが一人の場合、その活動が広く浅くになるとも聞きます。施策の精度が落ちないよう、どんな工夫をしていますか。

大徳

一人しかいない場合は網羅的にやる必要がありますね。BDRがまだいない時は代わりに電話することもありました。バランスが必要になりますが、日系と比べて外資系の会社は比較的予算がありますから、何もかも一人でやることはありません。そこはイベント会社やコンテンツ制作会社のように社外とのコラボレーションで、社内とは違うオーケストラの指揮者の役割が求められるのだと思います。

小関

柿野さんはどうですか。

柿野

SAPのような幅広い製品を持つ企業は多様なお客様の業務課題を解決できます。一方、コンカーは経費精算、出張、請求書管理が中心で、とてもシンプルです。転職したばかりの頃は、こんな狭いビジネス領域で会社が成り立つのか?個人的にもすぐに飽きるが来るのでは?と心配していましたが、それからもう7年が経とうとしています。気づいたことは、ビジネス領域は狭くても他社が追随できないくらいの深みがあるグローバルSaaSプラットフォーマーには無限の可能性があるということです。コンカーの場合、Salesforce AppExchangeと同じで、自社製品・サービスを拡充しきれなくても、PayPayやS.RIDEといった便利なアプリと接続すれば、多様なお客様の課題をエコシステムで解決できます。転職前の「専業ベンダーは面白みに欠けるのでは?」という心配は杞憂でしかなく、圧倒的なカテゴリーニッチなプレイヤーが求められる文脈はB2CもB2Bも同じだということを気づかされました。

小関

会社としては品揃えが豊富で、手広くやっているように見えて、一人のマーケターとしてやっていることはそうでもない。コンカーのように経費精算という領域に特化した製品でも、奥深く、かつ幅広くやることがあるとわかります。

 

立ち上げ期特有のプレッシャーを楽しめるか?

小関

これから外資系SaaSのマーケターを目指す人たちに向けて、助言しておきたいことはありますか。

大徳

ブラックラインの社員数は今17人。20人規模の会社では一人ひとりの裁量が大きくなります。お客様から見て、マーケティングは誰がやっているかがわかる。それはやりがいであると同時にプレッシャーでもあります。極論ですが、大きな会社では自分がやらなくても、取りこぼしを誰かが拾ってくれるかもしれない。この規模ではそれはまずありません。プレッシャーを楽しめるかが求められると思います。

小関

相談相手がいても、マーケターが少人数だと困ることもありませんか。

 

大徳

私がマーケターの責任者ということは、私の限界が会社の限界になる。このことを常に念頭に置いて仕事をしています。マーケティングの仕事は進化しているので追随しないと、会社全体が出遅れてしまう。今であれば、リアルのイベントができない代わりにオンラインイベントをやらないといけない。「やったことないから無理です」と言ってしまうと、会社全体が停滞してしまう。怖がっている場合ではありません。

柿野

マーケティングで難しいのは、その仕事に従事する人毎に、仕事の定義や動き方が違うことです。本屋に行くと『xxマーケティング』の本が並んでいますが、読めば読むほど本質からどんどん離れてしまう。優秀なマーケティングの人は自分なりのマーケティングの考えがある人だと思います。また、自分の会社の経営者は自らの製品・サービスを届けたいという思いが強く、外からどう見られているか?新規参入プレイヤーやゲームチェンジャーの存在などに気づけていないケースも多いと思います。マーケティングは市場との対話のタイミングで、これらを意識しながら最終的に補正しなければいけません。会社の中で、市場目線、外部視点で社内を冷静に見られる存在はマーケティングしかいません。社内の議論がそのまま市場に出るプロダクトアウトは絶対に避けなければならず、その意味でも市場やパブリックという視点を養うことをお勧めします。

小関

マーケティングは社長のアドバイザーになる必要があると。それはちょっとやそっとの経験ではできないと思うのではないでしょうか。

柿野

社長のやりたいことはまず、120%実現することが重要だと思います。それに加え、マーケティング思考で時間軸を少し長めに考えて、プラスアルファを加えたり、社長のやりたいことをもっと市場にインパクトが出るように補正するなどは必要だと思います。社内と市場のちょうどいいポイントをじっくり探し続ける思考はとても大事だと思います。SAPの時はマトリクス型の組織でしたので、グローバル連携がとても大事で、学ぶ点も多かったですが、コンカーに来たら、日本の社長が上司になりました。少し最初は慣れませんでしたが、グローバルの良いところを日本の経営に取り入れ、しかも圧倒的なスピード感で進められました。会社の成長フェーズに適した経営モデルのあり方をまざまざと感じることができました。

 

今後のキャリア展開の選択肢に入れてほしい外資SaaS

小関

本社のCMOとも定期的にミーティングはしていると思いますが、日本の社長が直属の上司だからできることですね。今日はいろいろな人が参加していますが、「外資SaaSマーケター養成講座」をどんな人に受講してもらいたいと思いますか。

大徳

私が日系から外資系に移った時に新鮮だったのが、「あなたはどう思うか」と社長から聞かれたことです。「私は若いから」「先輩が大勢いるから」などを理由に、自分の意見を言えないで悶々としている人には、外資系SaaSベンダーには活躍の場があると伝えたいです。

柿野

新しくて、ちょっと違ったことをしたい人、それから誠実でハードワークできる人に受講してほしいですね。マーケティングの仕事は質よりも量が大事で、たくさん打席に立てばリスクを減らせますし、多様な経験ができる。最初はうまく行かなくても、経験から市場での自社の立ち位置もわかりますし、現実的な落とし所を走りながら探せるセンスが身に付いてくると思います。

小関

私も「そんなに考えこまないで、お客様に聞いてみたら?」と言われたことをよく覚えています。施策を実施したら、データでその結果を踏まえて改善を繰り返すという意味で、今の話はそれに通じると思いました。今日の話を聞いている人の中には、日本のスタートアップで働いている人たちもいます。その人たちに向けて、外資系SaaSベンダーの魅力についても語ってもらえますか。

大徳

外資と聞くと、「なんとなく怖い」「私は英語が話せない」などと考えるかもしれませんが、私自身は海外留学の経験はありません。英会話は訓練でカバーできますし、日系のスタートアップで仕事をしている人たちも十分やっていけると思います。何より本社は日本市場に高い関心を持っています。その彼らとのコミュニケーションはきっと楽しいと思います。

小関

本社から見ると、単一の国別市場で米国の次に大きいのは日本ですよね。もう一つ、柿野さんは日頃から「若手にチャンスを」と訴えてきました。若手に向けてのメッセージをお願いします。

柿野

コンカーのマーケティングに来ている7人のインターン生を見ていると、データを見るセンスやツールの使い方は私の世代よりもかなり優れていると感じます。すべき業務領域は自分のキャパシティー次第なので、まずは自分ができることから挑戦してみてはどうでしょうか。この講座を足掛かりにまずは、マーケティングの世界観の大きさを体感して欲しいと思います。

小関

最後に私からも一言。「マーケティングは経営そのもの」という言葉がありますが、私もその通りだと思います。社長と近いところで、同じ市場を少し違う角度から見ながら、二人三脚でビジネスを進める。「外資SaaSマーケター養成講座」はそのビジョンを実現したい人にぴったりの講座だと思います。

JAPAN CLOUDからのお知らせ

 

◇ インサイドセールス養成講座のご案内

次回、インサイドセールス養成講座を11月開催。こちらをご覧ください。

https://www.japancloud.jp/academy-insidesales

 

◇ Special Interview

JAPAN CLOUDを創設したアレン・マイナー氏とアルナ・バスナヤケ氏に、福田 康隆氏がスペシャルインタビュー。JAPAN CLOUD創設から今後の展望まで、その哲学や実績について訊いた。https://www.japancloud.jp/allen-aruna

 

◇ Newsletterに登録しませんか?

Newsletterにご登録いただくと、ITソリューションの最新動向や、Sales/Marketing/Managementに関する各種イベントやメディア掲載の情報等を定期的にお送りさせていただきます。https://www.japancloud.jp/newsletter

jcc_img02.png

Newsletterに

登録しませんか?

Newsletterにご登録いただくと、ITソリューションの最新動向や、Sales/Marketing/Managementに関するplaybook、各種イベントの情報等を定期的にお送りさせていただきます。

webmtg.jpg

キャリア説明会を

定期的に開催中

JAPAN CLOUD関連会社にどのようなオポチュニティがあるのか毎月Zoomにて説明会を実施しております。ご参加をお待ちしております。

©JAPAN CLOUD

18F Midtown Tower, Tokyo Midtown,9-7-1 Akasaka, Minato-ku, Tokyo 107-6218

Tel: 03-4590-1570 

  • White LinkedIn Icon
  • White Facebook Icon
jc_logo.png